小説家鈴木輝一郎のはてな日記

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鈴木輝一郎小説講座受講生2016年度4人目のデビュー作の予約がはじまりました。

松村亜紀さんというかたで、3月15日KADOKAWAビーズログ文庫から発売。

タイトルは『ケダモノと王女の不本意なキス』(税込み648円)

ISBN 978-4047345218

魔法の国の王女様、という、少女物ど真ん中ストレートなファンタジーです。

「魔法の国の王女様なのに魔法が使えない」という意表を突いた設定で、一日いっかいケダモノとキスしないと死んでしまう、ってな話。

ぼくは原稿の段階で目を通してますが、面白くて楽しい物語です。

amazonの予約が始まっていますが、たいていの書店には初回配本されるとおもうので、お近くに書店がある場合にはお近くの書店で予約してくださいな。

ケダモノと王女の不本意なキス (ビーズログ文庫)

ケダモノと王女の不本意なキス (ビーズログ文庫)

 

全国の女性薬物依存症者リハビリ施設が減っている。

全国の女性薬物依存症者リハビリ施設が減っている。

先日の岐阜ダルク後援会で出た話。全国のダルクの女性ハウスが2ヶ所閉鎖されたとのこと。


「2ヶ所で大げさな」といわれそうだけど、現在、薬物依存症の女性が入寮して社会復帰する施設は岐阜ダルクを含めて現在8ヶ所。ダルク全体では70ヶ所以上あるのにね。
覚醒剤の受刑者の男女比はおおむね2:1。単純計算してもいまの4倍は必要なんだけど。


いちばんの理由は女性の専任スタッフ不足。継続して断薬するのはとにかく難しいとのこと。女性の依存症者を男性スタッフが指導するのはそれ以上に難しいそうだし。
で、施設長が女性、女性の入寮施設がある岐阜ダルクは、いま満室で入寮希望者を断っている状態だとのこと。

施設の拡充を検討はしているんだが、施設を広げる初期費用の留保はあるものの、施設を広げると固定費がかかる。ところが、薬物依存症リハビリテーションセンターは、その性格上、入寮者数はなかなか安定しない。以前は全員が一斉にリハビリから脱落していなくなったこともある。
入寮者数に頼らない運営ができるようにはしてあるものの、これでは計画がたてにくい。
結局のところ、施設を拡充する場合には、拡充したあと全員が一斉に脱落しても、専任スタッフの給料や家賃・水道光熱費などの固定費が半年ぐらいはまかなえる程度の資金をプールせにゃならん、という話。


薬物依存症は覚醒剤大麻など、違法薬物ばかりがクローズアップされていて、「自分とは無関係」と思う人がほとんどで関心が低い。寄付金などもうちょっとなんとかならんか、という具合。

 

薬物依存症リハビリテーションセンター 岐阜ダルク後援会 鈴木輝一郎
NPO岐阜ダルクhttp://www.gifu-darc.org/

 

www.gifu-darc.org

小説家をめざすならまずこの一冊 舞阪 洸『雨音天袮のラノベ作家養成講座   おまえをラノベ作家にしてやろうか!』講談社 (2016/11/2)

2017年1月16日読了。これは超超超超収穫でござんした。面白かったっす。小説のフリをしたハウツー本。「まんがで学ぶ○○」と同様のコンセプトです。
鈴木輝一郎小説講座の受講生から教えてもらった本。
いやぁ、「鈴木輝一郎小説講座のYouTube動画をパクっとるんじゃないか?」と言いたくなるほどうちの講座と内容が重複してますが、それだけ基本の大切さを押さえている、ってことです。「日本語をきちんと」とか「たくさん本を読みなさい」とかね。
実際に教えている身から断言すると、とても重要なことが包み隠さず書いてあるのに、amazonにレビューを書いている小説家志望者とおぼしきレビューアの評価が低いのがなかなか興味を引きますな。
「聞きたい答えがかえってこないと、正しいことでも耳にはいらない」
ってのは、小説のハウツー本でも同じっす。おすすめ。

「意外なことに面白い」徒埜けんしん『月とうさぎのフォークロア。』(GA文庫)

以前、ふだんあまり本を読まない知人がぼくの本を読んで、「意外なことに面白かった」と妙な褒め方をした。
「『意外と面白い』じゃないよ、『意外なことに面白い』だよ」だそうだ。

本書は鈴木輝一郎小説講座の受講生のデビュー作。
2017年1月にゲストで音声インタビューすることになったんで読んでみた。
パッケージががっつり俺妹系のエロラノベ風で、だいたいこういうのは50代の読者を想定していないから、ぼくが読んでも面白いはずがない──とおもって目を通しはじめたんですが、意外なことにものすげえ面白い。
お約束で巨乳の従妹が高校生の主人公がシャワー浴びてる最中に全裸で後ろからきたり、主人公は実は無限大に強くてしかも強大な組織がバックについてて、というラノベのお約束の妄想が炸裂してるんですけどね。
ただこの「強大な組織」っていうのが、八百万の神々で、この神様どおしの戦いが、ざっくりそのまま「仁義なき戦い」のマル暴の世界で。
とにかく、ありとあらゆる「面白い要素」を詰め込めるだけ詰め込んだ本です。

いやー、よくこんなクダラナイ(褒め言葉です)ことを思いついたもんだ。とにかく、著者が楽しんで書いている(実はけっこうたいへんだったとは聞いてますがあえてそう言う)のが伝わってきます。
ふだんラノベとは縁のないかたも、ぜひ手にとってくださいな。

書店ではライトノベルの棚にあるはずです。2016年12月13日発売。
ほとんどの書店に置いてあるはずです。ラノベは棚の回転が早いそうなので、速攻で書店でお買い求めくださいな。
書店に注文する場合のISBNコードは下記。
ISBN. 978-4-7973-8928-9

お近くに書店がない場合、あと、下着巨乳美少女のカバーのついた文庫をレジに持っていく勇気のない方は下記からKindleでどうぞ。
月とうさぎのフォークロア。 St.1 月のない夜、あるいは悩めるうさぎ。 (GA文庫)

月とうさぎのフォークロア。 St.1 月のない夜、あるいは悩めるうさぎ。 (GA文庫)

 

鈴木輝一郎小説講座2016年度4人目のデビュー作の刊行日が確定しました

鈴木輝一郎小説講座の受講生、松村亜紀さんの新人賞特別賞受賞作『ケダモノと王女の不本意なキス』、2017年3月15日、ビーズログ文庫から刊行と確定しました。
 
原稿の段階で目を通していますが、どまんなかストレートの女性向けファンタジーで、射程外のはずのぼくが読んでも面白かった。
松村さんで鈴木輝一郎小説講座の2016年度は1年間で4人デビューした。なんか凄いな(^_^;) 予約がはじまったら、あらためて告知します。
 
版元の公式発表はこちらから。

鎌倉幕府最強のプレゼンテーター北条政子

東急ホテルのPR誌『Comforts』の連載、「鈴木輝一郎の歴史"空想"対談」URLからのたどりかたがわからなかったんですが、アクセス方法がわかったんでこちらでも告知。

タイトルどおり、鎌倉幕府承久の乱のために鎌倉武士たちを鼓舞させた、北条政子のプレゼンテーション術の話。
孫に息子を殺されたり、やたらめったら女にもてる源頼朝に手を焼いたり、まあ、苦労の耐えない人です。
下記からどうぞ。

58号・2016年10月・11月号

http://tokyuhotels.meclib.jp/ComfortsDigital_Vol58/book/index.html#target/page_no=28