小説家鈴木輝一郎のはてな日記

公式サイト(http://www.kiichiros.com)のブログ版です

3年半独学でラノベ新人賞を狙って最終まで行って諦めた人の正否

『3年半ラノベ新人賞受賞をめざし、最終選考で落選して諦めるまでの経験をまとめてみた。』

http://smug.hatenablog.com/entry/light-novel


ってブログの記事があって、面白く読みました。

この人、鈴木輝一郎小説講座にきていればこの半分ぐらいの期間で受賞できたかな? 
手法としては間違いない。ラノベをなめくさっているように見えて、実はちゃんと戦略は立ててるし、やるべきことはちゃんとやってる。

もっとも、ラノベは小説技術的にレベルが高い。ラノベは読みやすいから誤解されがちだけど。
この人がうちの講座にきていたら一般文芸のミステリを勧めましたね。一般文芸だと「マニアック」はむしろ歓迎されるんで。

こうしたマーケティングの手法で原稿を書くなら、新人賞よりは小説投稿サイトのほうが向いているかな? まあ、わからずに言ってるわけですが。

3年半で諦めた由。ちょっと惜しい気がするけどね。
この筆者は現在三十代前半。一般文芸だと若手の部類なんで、乱歩賞あたりにシフトチェンジすれば、まだ余裕で間に合うんだが。
ま、技術は教えられても気力は教えようがないので、運っちゃ運なわけだが。

smug.hatenablog.com

GoogleChromeでGoogleグループ以外のサイトが見られなくなるトラブルと解決法でござる

2017年3月30日のPCまわりの話。

KindleFireがWi-Fiを認識しなくなって格闘すること小一時間。お手上げ。

メインPCのトラブル格闘。
当方のブラウザはGoogleChrome
今朝から突然、ほとんどのサイトが閲覧不能になった。
閲覧できるサイトは、GmailGoogle ドライブGoogle+、YouTubeGoogleニュース。あとFacebook
それ以外は閲覧できない。
とりあえず、機能拡張ははずし、キャッシュをクリアしたが、状況に変化なし。何があったんだ?

予備PCのChromeBookC720でもまったく同じ障害が発生している。原因はGoogleChrome以外に考えられない。Googleクループのサイトは観られるので、セキュリティまわりの可能性もあるんだがまるで見当がつかない。
他のブラウザでチェックしようとするんだが、他のブラウザでも閲覧できない。

結局メインマシンからグーグルchromeをアンイストールして再起動。この時点でEDGEを立ち上げると正常にブラウズできたんで、Chromeを再インストールして再起動したら、無事復帰。
そしたらなぜか予備マシンのChromeBookC720のブラウザも復帰した。

結局何が原因だったかわからないまま。なんだか気持ち悪いな。
それにしても、ブラウザを再インストールすると、たちまち元の環境に戻る、ってのは、漢字TALK7.2からPCを使ってた身としては、感慨もひとしお。復旧するのは大仕事だったからね。

そうはいっても午前中は復旧作業にかかりきりでぐったり。

とはいえ、なぜかKindleFireがまたWi-Fiを認識しはじめた。PCってのはワンダーランドだ。

『小説の書き方・超入門』っていう観客参加型講演をやったでござる

2017年3月12日でのこと。
関市・わかくさプラザで『小説の書き方・超入門』って講演。この記事は講義記録動画DVD(非公開です)を観ながら書いています、ねんのため。
主催はNPOぶうめらん、という団体。

http://honnoisseki.com/?p=2652


今回はネット配信なし、受講生も「プロをめざすかどうかわからない」という層。「趣味のサークル」は受講生の満足のポジションをどこに置くのか見当がつかないんだが、今回は自分の勉強で。

プロを目指すとなると、地味に日本語の文法や登場人物の履歴書づくり、背景のつくりこみの方法、刑法・刑事訴訟法民法の概説、といった地味で退屈なことからやってゆくんだけど、「趣味で小説を書く」のであれば、そうした本当に重要なことは必要はないかな。

いわゆる「着想の方法」「オリジナリティの出し方」「ストーリーのつくりかた」ってのは、ケーキづくりでいえばクリームやフルーツでのデコレーションに属すること。見た目はたのしいけれど、それだけでは長編はささえきれないし、アイデアだけでは小説は書けない。

でも、TwitterでRTされるツイートはこの種の作品構成やストーリーのつくりかたばかりみんな関心がある。楽しいからね。

本気でプロになるならともかく、「とりあえずこんなふう」という具合に作家気分を楽しもう、って人にあまり厳しい話をするのも野暮なんで、今回はカードとペンを用意してKJ法でワークショップ式に「着想からストーリーづくりまで」でやることに。

ふだん、講演は高橋メソッドパワポをがんがん使い倒すんだけど、今回は現場合わせ。準備はラクなんだけど、けっこう度胸が要る。

30分ほど自己紹介とガイダンスをしたあと、ワークショップスタート。
受講生たちが書き込んだカードをホワイトボードに置いたものの、意表を突いたストーリーが出るタイプのネタがなく、「ストーリーではなく登場人物からストーリーを組んでゆく」と方向転換するまでしばし立往生してましたが、方向さえ決まればあとはOK。
ひとつずつセオリーにしたがって人物を組み、人物の物語の目的をつくり、そのためのハードルをつくり、と、受講生とやりとりしながらつくってゆく作業。ここらへんはネット受講でブロードバンドな講義がほとんどなんで、こちらとしても勉強になって面白かったっす。

反省点は、現場で受講生とやりとりをしながら講義をすすめてゆくので、予想していない方向に進んだときに講義の方針を決めるのに手間取るところ。今回は幸い2時間の講義だったので、わりと余裕をもってリカバリができたけど、1時間半だったらきつかったかも。
あと、現地のチェックも重要。図書館が併設されている会場だったんで、シメで鉄板の図書館講演ネタで湧かせておしまい、って手もあったんだけど、準備してなかった。
受講生の数が30人と比較的少人数だった(岐阜県関市の書店の店頭にはぼくの本が置いてないはずなんで、当初5−6人ぐらいだと予想してカリキュラムを組んだ。それからするとかなり大規模ではあったわけだが)のでなんとかなったけど、50人を超えたらこうした受講生参加型の講義は難しい。なにか考えなきゃいけない。

とはいえ、DVDをチェックするかぎりでは後半は何度も笑いもおきたし、飽きずに観ることもできた。パワポのスライドをほとんど使わなくても寝る人はいなかったし、けっこう積極的に質問もあった。
おおむね良好に進行したかな? この講義は「小説家を目指す」のではなく「楽しいひとときを過ごす」ってことで、

以上、講演『小説の書き方・超入門』やってみましたワークショップ編の自己チェックでした。

鍼灸いって休養

2017年3月23日の日記。

 

すばる鍼灸院(

https://www.facebook.com/subaru.harikyu/

)の予約がとれたので朝いちばんで鍼。腰の張りと足の冷えと肩の凝りがきつい(全身じゃねえか)。

腰の張りと足の冷えは冷え症からくるものだそうで、冷え症はあいかわらず。これは老化なんで、花粉症が劇的に快癒したのと引き換えだわな。花粉症の辛さはほとほと参っていたので、よくなったと思おう。

肩こりは、先日までのオンライン座談会の影響。夜遅く起きて書かなきゃいけなかったんで、その無理がきた。まあ、これは平常運転に戻してゆけばよかろう。

施術が終わったら院長先生に病状と今後の注意点を聞く。

「胃がかなり弱っている、という反応が出てますね」とのこと。

胃腸は頑健で、「胃が痛い」といった経験はほとんどないから、「胃が弱っている」状態がよくわからない。

かなりきつめにかけたので、午後は鈴木輝一郎小説講座の受講生からのメールに何本かレスしてあとは休養。

www3.famille.ne.jp

 

鈴木輝一郎小説講座2016年度4人目の受賞者が発表になりました。

あ、いま鈴木輝一郎小説講座の受講生の受賞、正式発表されましたね。

大空なつきさんの『世界一クラブ』で、第5回角川つばさ文庫小説賞金賞。2016年度では4人目の受賞者です。秋に受賞作が刊行されるとのこと。
主催者発表のサイトは下記。

水生大海『だからあなたは殺される』は「人間が描けているルメートル」だ

水生大海『だからあなたは殺される』光文社 (2017/2/20)読了、感想。これは超超超超超収穫。ミステリです。
地に足のついた警察小説かとおもいきや、二転三転と、つぎつぎとどんでん返しがある。

「次々とどんでん返しがあって目が離せない」ってえと、最近はルメートルカミーユ・ヴェルーヴェン警部がよぎる。
だけど、ルメートルはよく検証してみると、人間の描き分けができなくて、それをカバーするために凄惨なシーンをつっこんで目眩ましさせてますわな。
だけど本作は、警官の兄・高校生の妹・(それ以上書くとネタバレになるのでパス)などなど、人間をきっちりつくりこんである。だから、痛々しいシーンは控えめなのに痛い。

ミステリが好きな人は必読でっせ。いまならまだ書店の店頭に並んでいるはず。
Kindle版は>http://amzn.to/2m3ExtY
だからあなたは殺される

だからあなたは殺される