小説家鈴木輝一郎のはてな日記

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海からの贈物アン・モロウ・リンドバーグ 知らない名著ってものがある

海からの贈物アン・モロウ・リンドバーグ
新潮社改版 (1967/7/24)

超超超超収穫。大西洋横断のリンドバーグの奥さんのエッセイ──というか、人生論というか哲学書というか。
休養をとったか何かで、たぶん旦那さんと二人で静養した島で、いろんな貝殻をメタファーにして思索を綴った本。
波瀾万丈な人生を送った人ですが、そこらへんの話は出てきません。
「未来への競争で現在は脇へ押しやられ、自分から離れたことが取り上げられ」とか、まあ、そんな感じのつぶやきが続く本です。
奥付をみたら、昭和42年に初版が刊行され、平成16年に改版、平成17年に77刷。息長く売れている、古典の名作という種類の本なんですが、先日、知人に教えてもらうまで存在すら知らなかったっす。
まあ、世の中、自分の知らないことのほうがはるかに多いなあ。

鈴木輝一郎

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海からの贈物 (新潮文庫)

海からの贈物 (新潮文庫)