小説家鈴木輝一郎のはてな日記

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2018年8月18日坂田利夫は凄かった

2018年8月18日坂田利夫は凄かった

上洛。主たる目的は奈良のわかつきひかる小説講座の見学だったんだけど、一泊するんで祇園花月を観に行くことに。

お盆休み最後の日曜のせいか、客席は6割ぐらいの入り。

プログラムは大空こだまひびき、プラス・マイナスの漫才、坂田利夫スペシャルコント、笑福亭仁嬌の落語(「子ほめ」でした)、モンブランのバランス芸、新喜劇は辻本茂雄座長という具合。

ルミネtheよしもとを何度か観た感想としては「関西の笑いは質のばらつきが大きいなー」という印象を持ってた(客席が空いている時間を狙って行った、ってことはある。満席のときにやる気が出て面白くなるのは当たり前なんで)
で、「とりあえず観ておこう」という程度で、ほとんど期待せずに行ったわけだ。

坂田利夫、さいきんとんとテレビ見かけない。「まだやってたのか」とおもうのと、「まあ、盛りはすぎたんだから」と思ってたんだが、ごめんなさい、間違いでした。
坂田利夫、破壊力がすごすぎて、レギュレーションのやかましいいまのテレビの枠ではおさまりきれないだけだった。
いやもう、笑いすぎて苦しかった。ひさびさの経験。

坂田利夫スペシャルコントは、「シンクタンク」というベテランの漫才コンビと何人か(名前がわからない)が組んで刑事モノのコント。
とにかく、坂田利夫は立ってるだけで面白い。稽古ではまったくやっていないアドリブを繰り出す。関西の笑いというと全員が「俺が俺が」というタイプばかりだと思っていたんだけど、坂田利夫へのリスペクトを感じさせ、引き立て役に徹していて凄い。
立ったまま、ひょうきんな目をしてふらーと立ってるだけで客席が大爆笑になる。

辻本茂雄座長の新喜劇もアドリブに次ぐアドリブ。メインキャストが場から引けるとき、座長が「さあ、ここから出てゆく前に、なんか面白いことを行って出てゆくはずや」と振るたびに、振られた芸人が額にスジうかべて大弱りしながら絞り出していくさまがなんとも。どんだけ過酷な舞台なんだか。

とにかく、一時間半の公演で笑いっぱなし。大阪の笑いは肌に合わないかと思っていたけど、ぼくの思い違いでした。
いやぁ、本当に、坂田利夫は凄かった。

当初、坂田利夫スペシャルコントのメンバーがわからなかったので検索をかけたら、インスタグラムに載ってた。このメンツでやってたので、記録。

 

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