小説家鈴木輝一郎のはてな日記

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2018年1月21日救急搬送されました・八光流合気武道悟道館で25年やっててよかったでござる

大阪へ知人が出演するバレエを観に行く途中、乗り換えの米原駅で階段で足を踏み外し、十数段転落して救急搬送されました。
先に書いておくと受け身をとったんでほぼ無傷です。ご安心ください。八光流合気武道を25年やってて、たぶん初めて役に立った。
あと、すいません、自慢話がえんえんと続きます。自分の記録のものなんでご辛抱くださいませ。

在来線から新幹線への乗り換えが4分しかなかったんで、ちと焦った。階段を駆け下りたんだけど、踊り場で足を踏み外し、頭から階段に突っ込む形となりました。

とっさに「まずい」と体をまるめ、前転ののち横転。かなり勢いがついていたんで、下手に力んで転落を止めると怪我をするので、転がるままに身をまかせた。
「このままホームまでころがり落ちて自然に止まれば無事で済む」と踏んだんですが、あと2・3段というところで階段の端の手すりの金具を頭がかすめてアウト。

ホームに落ちた瞬間、「これで大阪行きは流れた」と諦めたのと、怪我の程度の確認。両足の膝をかなり強打したことと、なにせ頭を打っているので動くのは禁物。
横になったまま、とりあえず手の指を一本ずつ折り曲げてしびれなどがないことを確認。足の指を靴のなかで一本ずつ折り曲げ、反応を確認。この時点で膝はかなり痛かったんで膝の骨折は覚悟。いちおう、膝の屈伸は確認。
あと、腕時計を確認。分針のないダニエルウェリントンで、壊れて止まってもわかんないんで。これは壊れたらやだなあ、ってのがよぎりましたな。修理に出すより買ったほうが早い安物だけど、それでもあらためて買うのは惜しいし。

そうこうしているうちに救急隊員のかたが到着。地元の消防団のかただそうです。
「どこから落ちたんですか?」
「あの踊り場から」
「ええと、十何段かありますよ?」
──いや、だから、こらえると危ないから転がってきたんだってば。
ともあれ、担架ではなく車椅子で救急車へ。

ここで大声で自慢。
駅員さんに通報してくれたかたが、「40歳ぐらいの男性が階段から落ちました!」と言ってくださったそうです。
くりかえします。「40歳ぐらいの男性」! 「40歳ぐらいの男性」(しつこいって)

※おしゃれをしておくと救急の扱いが違う。

救急車で搬送中、やはりいちばん心配だったのは意識確認。
救急搬送中の意識確認で「お仕事は?」「小説家です」「本部、患者、意識混濁してます!」ってのを2度ほど経験しているので。

今回はバレエを観に行くための大阪ゆきだったのでダブルのジャケットにアスコットタイという、まあ、それなりのかっこうをしていったわけだ。
そしたら、住所氏名と年齢を告げただけでOK。救急搬送中に自分の無名っぷりを確認させられるのはけっこう辛いものがあるんで助かりました。
ここで自慢話。
年齢を聞かれ、「57歳です」とこたえたら、「え? ダンディなので、もっとお若いかと思いました」と。「え? ダンディなので、もっとお若いかと思いました」だって(だからしつこいって)。

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救急病棟では問診。頭の怪我は怖いのでCT、この時点で左膝は動いたんだけど右膝がかなり痛むので、念のため右膝をレントゲン。
右膝はズボンをはいたままレントゲン。

で、診断。脳外科の先生が当直。CTをチェックしたんですが異常なし。足も骨折の様子なし。
額がぱかっと割れてましたが、「傷が浅いんで、縫う必要はありませんね」とのこと。消毒薬ぐらい塗れよ……

さてどうしようかと思ったんですが、派手に転落したにもかかわらず、というか、派手に転落したから、なのか、ズボンも破れず着衣も乱れていなかったので、そのまま大阪のバレエ発表会へ。
大阪の大丸でカバン買ってラーメン食ったら時間いっぱいで、阪神電車で尼崎。
写真は会場のトイレで。鏡で撮ったんで反転させてあります。怪我をしたのは右の額。

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ともあれ、そんな具合で現在にいたります。
血がとまったので絆創膏をとったら、ぱっくり切れていました。(右のぽつっとある赤い点は吹き出物で怪我とは無関係)
コンビニでアロンアロファを買ってきて傷口を自分で接合。切り傷はこれがいちばんはやいっす。
むしろ右膝の怪我が。擦り傷がすごいことになってました。この写真はエグいので自粛。

それにしても救命室の医者の扱いの大雑把ぶりが疑問。消毒もしないし、レントゲン撮るのにズボンもタイツも脱がせることもしない。
「あまりにも異常がなさすぎて、嘘だと思われたんじゃないか」とは同行した知人の話。「それなりの服装をしていたからそれなりの扱いを受けたけど、普段着だったらぜったい相手にしてもらえなかっただろう」だそうだ。
これは──自慢話だな、たぶん。

それにしても、いまにして思うのは、米原駅がガラッガラでよかった、と。
もし誰か階段にいたら、階段を転落して受け身をとってるときに、ボウリングのピンみたいにぜったいに誰かを巻き込んでいた。想像するとぞっとしますな。
いま、たまたまクレカの掛け捨ての責任賠償保険の申込書があったんで、速攻で申し込みを決めたでござる。

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それにしても、とっさに受け身をとったのは、我ながらすごい。

八光流合気武道を25年やっている、といっても3段を認可されたのが平成16年9月8日で、14年も昇段してないんだから、まあ、腕はわかるわな。

それでもこの程度で済んだんだから、人間、継続は大切でござる。

八光流合気武道悟道館のサイトは下記。

www.yabuta-unicorn.co.jp