なぜ2017年の小説新人賞は「受賞作なし」が頻出しているのか
正式発表があったから明かしてもいいですね。鈴木輝一郎小説講座の受講生が第39回小説推理新人賞の最終に残りました。選には漏れましたが、今回は受賞作なし。よく健闘したでござる。
Twitterに横溝正史ミステリ大賞や江戸川乱歩賞など、片っ端から「受賞作なし」が続いている事についてtweetが流れてきた。
鈴木輝一郎小説講座での実感と経験、TwitterやYouTubeのPV動画のアクセス解析などからはっきりわかる原因はある。
各新人賞が軒並み低調なのは当然だろうと思う。いちばんの理由は三つ。
1)目先の傾向にばかりとらわれて小手先の対策ですませている。
「傾向と対策」には熱心だけど、「自分の偏差値」を指摘されると怒るか泣くか筆を折る。
2)ストーリーやプロットばかり気にして登場人物に無頓着。
PV動画で「プロット」とか「アイデア」というタイトルには敏感に反応するが、人物造形の話などの話題のアクセスは低い
3)伝えたいことが不明瞭。
梗概をみただけでも何が書いてあるかわからない。
ぼくは批評家ではないので、批評するよりも「こうしたら受賞する」という話を。
1)日本語を勉強しなおす
中学国語の問題集を解いてみる。文法と読解力の問題集を解く。
2)刑法・刑事訴訟法に目を通す
ミステリは刑法犯罪の物語だということを忘れがち。
3)登場人物の設定表・履歴書をつくる
キャラが立つとか立たない以前に、「キャラを考えていない」例がほとんどなので。
これだけでなんとかなる。
なぜなんとかなると断言できるか? ふつうはやらないからだ。