作家の新刊書店まわり26年目の錯誤と当惑と感慨でござる
こんど出る新刊歴史小説「風が吹いたら(仮)」にともなう新刊書店まわりの企画書づくり。
なんでいまさらそんなものが必要なのか?
近年、書店さんの迷惑をかえりみずに思いつきで書店に突撃しやがる作家が続々と出現しやがってて営業がものすげえやりにくいとのこと。
「著者が書店さんに顔を出すとかえって心証が悪くなることがありまして──」
なんて話をされたんで、「こんな具合に書店さんの邪魔にならないよう、細心の配慮をもってすすめています」と解説するためのもの。
俺は思いつきで書店に顔だしてる作家さんがとーちゃんのぱんつの中にいた頃から書店さんにお邪魔しつづけるんだぞ、とか毒づきたいところだけど、そんなこたぁ、言ってもはじまらんわな。
著者本人の新刊書店まわりも、著者手書きのPOPも、26年前にデビューしたときに俺がはじめたんだけど、まあ、誰もそんなことは覚えちゃいないし知りもしないわなあ、などと思うわけだ。
企画書は現況の「こうやってます」しか書かないんだけど、そこにいたるまでにはかなりの試行錯誤がある。
そういえばこんなの書いたなあ、とおもって自分のサイト内をサルベージしたら出てきました。新刊書店まわりだとかのあれやこれやを書いたのが。
なにせ1998年2月という、20年前のものなんで、いまでは絶対にやっちゃいけないこと(書店の棚をいじるとか、ベストテンの棚に自著をツッコむとか)も書いてあるんで、真似をしてはいけません。
これから新刊書店まわりをしようという新人作家さんは、担当編集者と相談してからやるようにね。
『小説家鈴木輝一郎のヒットへの道』(1998年2月9日記)