「ライトノベル作家の生存曲線」という、実に恐ろしいデータが回ってきたでござる。
1975年以降のライトノベル作家を対象とした生存曲線です、ご査収ください。
— 遠野九重 (@Six315) 2017年4月9日
「ライトノベル作家は3年で半数しか残らない」どおりの結果となりました。
5年生存率は41%(2.5人に1人), 10年生存率は26.2%(4人に1人)です。
※DO=ドロップアウト:2年以上の新刊なし pic.twitter.com/VNzLq1nJUu
新木伸 『WEB作家でプロになる!』は小説投稿サイトからプロデビューを目指す人の必読本!
新木伸 (著), 三木なずな (著), 作家K (著), 至道流星 (著)
『WEB作家でプロになる!: ①書籍化の方程式 (トークメーカー新書) 』
『WEB作家でプロになる!: ②パッケで9割の法則 (トークメーカー新書)』
読了、感想。これは超超超収穫。小説投稿サイトからプロデビューをめざす人は必読の書です。
先に言っておくと、本書は著者が述べているとおり「WEB小説からプロデビューすることを勧誘する書」という立場から書かれているので、小説投稿サイトでのデビューがパラダイスのように書いてありますから、そこは注意。
新人賞でのデビューが完全ではないのと同様、小説投稿サイトでのデビューも完全ではないので。
もっとも、著者の新木さんはデビュー25年とのことで、そこから小説投稿サイトにとびこんだ勇気には頭がさがります。
「トークメーカー」という小説投稿サイトのオンライン座談会をまとめた本で、一般の読者というか、小説家志望者からの質問も受け付けているんですが、小説家志望者からの質問が活発なことに驚きました。
ほぼ同じ時期にぼくも「小説の新人賞の受賞はこんなに簡単」というオンライン座談会をやってたんですが、ぼくのところにはほとんど質問らしい質問がこなかった。アクセス数の差から考えても少なすぎたんで、この差は不思議。
──まあ、ぼくは小説家志望者のかたから「納得できません」って反論されたら「納得できなかったら実行しなくていいよ。デビューできないのはぼくじゃないから」って答えちゃうけど、新木さんは真面目にこたえているからなあ。
それにしても「ポイントを上げるために不正があるのでは(別アカウントを作って自分に投票する、ってことらしい)って質問があったのには苦笑しましたな。
そういう具合に「自分の作品が評価されないのは何か不正があるからだ」と思う人は、いつでもどこでもいるもんだ。
新木さん、とにかく包み隠さず話すひとで、本当に勉強になりました。ライトノベルのボリュームゾーンが2017年時点で38歳、ってことにはびっくりしました。
鈴木輝一郎小説講座の受講生で、40歳直前でライトノベル作家をめざす人が多いのが不思議だったんですが、ものすげえ納得しました。
ともあれ、新人賞の受賞以外にも才筆がデビューできる選択肢が増えるのはよいこと。
ぼくも同じ時期に同じような企画で新人賞の受賞について書いています。
『小説家になるな!: 小説新人賞の受賞はホントに簡単 (トークメーカー新書) 』
Amazon.co.jp: 小説家になるな!: 小説新人賞の受賞はホントに簡単 (トークメーカー新書) eBook: 鈴木輝一郎, 至道流星, 架神恭介, 泉和良: Kindleストア
小説家志望者のかたはあわせて読んで、新人賞と小説投稿サイトのどちらを選ぶか、考えてみよう。いやまあ、両方やりゃいいんですが。
2017年4月9日午前9時16分記
WEB作家でプロになる!: ?書籍化の方程式 (トークメーカー新書)
- 作者: 新木伸,三木なずな,作家K,至道流星
- 発売日: 2017/03/31
- メディア: Kindle版
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小説新人賞の多さに驚いている2017年4月7日土曜日。
2017年4月7日土曜日
朝4時半に起床し、講評作品の目通しとレスポンス。
風呂はいって髭そってジャケット羽織って垂井町の福祉施設『あゆみの家』の創立式典へ。
ルーテル教会が経営している(正確にはぜんぜん違うんですが、話すと長くなるんで)んで、式典前の礼拝の聖歌隊の賛美の奉仕です。
午後からは仕事場にこもってひたすら鈴木輝一郎小説講座の受講生からの提出原稿の目通し。まあ、読んでも読んでも終わらないっす。
提出原稿は目を通してレスポンスと今後の進行について指示を出したあと、著者名や応募先(うちの講座は「講座の課題原稿」ってものはない。「書いたら必ず新人賞に出す」「講評は書き上げて新人賞へ投函をすませてから」って具合)をエクセルに整理してゆく。
一昨年あたりから受講生が急に増えたんでエクセルで整理しはじめたんだけど、ついでなんで、出版社主催の新人賞のリストをぼちぼち作っているんですが──こんなにたくさんあるの? 新人賞って、と。
ラノベの新人賞は2016年の時点で21点、ラノベは本賞以外に金賞や奨励賞などがあるので、新人賞の受賞者は104人をかぞえる。一般公募の新人賞もそのぐらい、と思ってたんだけど、もっと多くなりそう。これはきちんと整理するけど。
一般文芸は本賞以外でのデビュー枠がある賞は比較的すくないかわり、受賞すると必ず受賞作が刊行されるという面がある。
それにしても「鈴木輝一郎小説講座は新人賞の受賞者が圧倒的」って言ってるんだが、こんなにたくさん新人賞があるんだったら、そらぁ毎年誰かは受賞するわなあ、と痛感することしきり。
ぎふ中日文化センター(講座の事務をおねがいしてます)から鈴木輝一郎小説講座の受講生についての連絡。
今月の鈴木輝一郎小説講座の在籍者は106人。そう書くと凄そうだけど、月ごとに10人前後の増減がある。毎回、びっくりするぐらいのペースで辞めてゆく。eラーニングのシステムの限界ではある。
受講生のモチベーションをどうやって維持するかは難しい問題。ライブ感を出すために生中継を導入したりしてるんだけどね。
自分の原稿。
歴史小説『食えない奴ら(仮)』に着手してるんだけど、これ、登場人物の多くが生没年不詳でけっこうたいへん。
キーマンのひとりが、重要なくせにまったく履歴がわからず、ある日突然歴史にあらわれて突然消えている。しゃあないんで履歴をゼロからつくらにゃならん。まあ、ここで手を抜くとあとで泣くはめになるが。
ま、それはそれとして、これから薬物依存症自助グループ・ナルコティックアノニマス(NA)のミーティングに行ってくるでござる。NAとダルクの関係の話はまたいずれ。
架神恭介『完全教祖マニュアル』で教祖をめざそうかとふらふらっと思ったでござる
2017年4月5日にざっと読んだ本
森岡弘『知って納得 新・スーツの鉄則 NHKまる得マガジンMOOK』NHK出版 (2015/5/25)読了、感想。中高年向けのスーツの入門書。 http://amzn.to/2oc2r6f
佐藤 優 (著), 井戸 まさえ 『小学校社会科の教科書で、政治の基礎知識をいっきに身につける―これだけは知っておきたい70のポイント』(著)東洋経済新報社 (2015/12/4)読了、感想。これは収穫。
学校の教科書というのは基礎知識を得るのにとてもいい。あらためて目を通して自分の基礎知識の確認をするための良書。 http://amzn.to/2obU231
マイケル・ダントニオ『熱狂の王 ドナルド・トランプ』クロスメディア・パブリッシング(インプレス) (2016/9/28)読了、感想。これは超超収穫。ドナルド・トランプ当選前に書かれた人物ルポです。
ドナルド・トランプは実はさほどリッチじゃない、とか、本当に興味があるのは自分だけ、とか、切り口が面白いねえ。 http://amzn.to/2obFsbw
図子慧『土曜日はあなたと雲の上』(2016/4/21)読了、感想。これは超収穫。1989年に集英社コバルト文庫で発刊された作品の電子書籍化。青春小説です。
なんということのないラブコメディなんですが、ぱっと開けただけで「なんか他と違う感」がある。どこがどう違うかと言われると困るんですが。 http://amzn.to/2obWyGv
架神恭介(著),辰巳一世(著)『完全教祖マニュアル』筑摩書房 (2009/11/10)読了、感想。これは超超超超収穫。マニュアル本風にした、仏教・キリスト教・イスラム教の解説書です。金集めや教義の作成あたりは類書もけっこうあるんですが、「奇跡の起こし方」なんて項目にはうなりました。
パロディ色を前面に打出してますが、真正面から宗教の世俗面を描いた本。http://amzn.to/2obIWuy
鈴木輝一郎小説講座の動画ダイジェストPVの構成を大幅変更したでござる
鈴木輝一郎小説講座のPV、2ヶ月ぶんを編集クリア。
昨日からずーっと自分の講義を聴き倒しているので、さすがにゲップが出てきた。
目立たないけど構成をおおきく変更したんで、その手間がかかってます。
YouTubeの視聴者は変化が激しい。あまりこまめに解析をみると振り回されるんだが、視聴者維持の変化をチェックすると、15秒のオープニングでがくんと視聴者が離れる。PVを公開しはじめたばかりの頃は、それでも維持できたんだが。
結局、オープニングテーマとエンディングテーマを大幅に編集しなおすことに。オープニングとエンディングは、つくるのにものすげえ手間がかかるんで避けたいところだったけどね。
オープニング、5秒の短縮版を編集したものの、これもカット。講師紹介もエンドロールにまわし、タイトルだけ表示。これもデフォルトの3秒では長いので、1秒に短縮。
これから順次公開してゆくPVはオープニング短縮版になる予定。
PVはまったく収益にならないけれど、一応、視聴者累計37万アクセスとなると、そう無視もできないから、しゃあない。
とりあえず今日公開したのはこれ。
『【鈴木輝一郎小説講座】作家の職業病・痔や腰痛の防止はどうするか 』
対談本『小説新人賞の受賞はホントに簡単』が発売になったでござる。
『小説家になるな!: 小説新人賞の受賞はホントに簡単 (トークメーカー新書)』
なんだかあざといタイトルですな。
ただ、この「小説家なるな」のシリーズ、他のパネラーの架神恭介さん、泉和良さん、至道流星さんが、いずれも業界の過酷さばかりを強調されていたんで、すこしは希望が持てるように、ってな具合で。
先に言っておきます。前半はほとんど「鈴木輝一郎小説講座ではこういう話をしてこういう具合に教えてます」っていう話。
後半は面白いかな? 小説家志望者からの質問への回答が、ぼくと他の3人のパネラーのみなさんと歴然と違ってます。
もっとも、同じ質問を「ヤフー知恵袋」でした場合、他の三人の回答がベストアンサーに選ばれるよなあ、ぜったい。
Kindleのデバイスがなくとも、スマホなりPCなりでも読めます。ぜひどうぞ。